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ビタミンAの働きと効果
ビタミンAは粘膜や皮膚を健康に保つ効果があります。そのため、胃が荒れてしまったり、喉の調子が悪かったりしたときにビタミンAは効果的です。にきびなどの肌トラブルにも、ビタミンAの外用薬を塗布すると効果があります。また、ビタミンAは目に関係していることを知っていますか?私たちは普段、目から入ってきた光が脳の視覚中枢に刺激を送り「明るい」ということを認識します。ビタミンAはこの光を伝える神経に関係しているのです。先に説明した粘膜保護効果も、目の角膜や粘膜を守る効果を持っています。他の効果には、成長促進作用や発癌防止作用などもあります
ビタミンAが不足したときに現れる代表的な症状は夜盲症です。夜盲症とは、明るいところから暗いところに行ったときになかなか目が慣れず、時間がかかる症状のことをいいます。また、皮膚が乾燥して手がかさかさになってしまったり、粘膜が傷つきやすい状態になるため胃などの消化管が炎症を起こしてしまうこともあります。過剰摂取による症状はあまり心配要りませんが、症状としては頭痛、吐気、下痢、脱毛、骨の痛みなどが見られます。
ビタミンAは脂肪性ビタミンなので、吸収の際にはミネラルと脂肪が必要になります。そのため、これらの栄養素も合わせて食品、食べ物を選ぶとビタミンAの吸収率は上がります。ビタミンAは、レバー、魚の肝油などの食品、食べ物に多く含まれています。これらの食品、食べ物は、人によって好き嫌いがわかれるものですが、それ以外に食べやすい食品、食べ物にもちゃんとビタミンAは含まれているので安心してください。食べやすい食品、食べ物としては、緑黄色野菜、にんじん、たまご、乳製品などがあります。朝食で調理しやすい食品、食べ物ばかりなので、まずは朝の食事から見直してみてはいかがでしょうか。
ビタミンBの働きと効果
ビタミンBは、ビタミンB群やビタミンB複合体と呼ばれます。ビタミンBというビタミンが単体で存在するのではなく、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB12などのビタミンを総称してビタミンBと言います。ビタミンBには、糖質をエネルギーに変える効果、皮膚や粘膜を正常に保つ効果、アミノ酸を作ったりそれをエネルギーに変える効果、血を作る効果などがあります。
ビタミンBは、ビタミンB1、B2、B3、B5、B6、B12と種類がたくさんありますので、ビタミンBは何だかんだで日々の食事の中でだいたい摂取できています。野菜などの食品、食べ物に多く含まれているものや、肉類や魚類などの食品、食べ物に多く含まれているもの、乳製品や豆、穀物類などの食品、食べ物に多いものなどがあります。全ての食品、食べ物に何らかのビタミンBが含まれていると言っても過言ではありませんので、案外簡単に摂取できるのかもしれません。ただし、ビタミンBの中のひとつひとつのビタミン全てを均等に摂取しなければ意味がありませんので、野菜だけ食べていればそれでいい、野菜は食べずに肉ばかり食べていてもビタミンBが摂れるからいい、という考えではいけません。ビタミンBは、相互作用がありますので、偏った摂り方をするよりも、多数ある種類のビタミンBを一緒に摂取した方が効果が上がるんですよ。
ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える効果があります。糖質は身体に大切なエネルギー源だとよく言いますが、ビタミンB1も同時に摂取しなければ無駄になってしまいます。また、消化液の分泌をよくする効果もありますので、食欲不振時などにも効果があります。他には神経の調節を行う働きもあり、ビタミンB1の効果はとても大きなものです。
ビタミンB1が不足してしまうと、消化器系と神経系に不調を起こします。身体に必要なエネルギーが作られなくなってしまいますので、気力や注意力がなくなってしまったり、ちょっとしたことで疲労を感じるなど、体力が落ちたと感じることも多くなってくると思います。また、うまく食べ物を消化できないため、食欲不振に陥ったり消化不良、便秘などに悩まされることになります。便秘などは、食物繊維をたくさんとっていれば問題ないと思っている方も多いようですが、実はビタミンB1の効果も関係しているのです。神経系の不調としては、脚気などが挙げられます。脚気とは腱反射がなくなってしまうもので、よく診察時に脚をハンマーのようなもので軽く叩いて、脚がピョンと反応するシーンを見たことがあると思いますが、あのピョンというものがなくなってしまうのです。これを脚気検査と言いますが、この検査で神経の状態を知るため、腱反射が消失してしまうということは、神経系に何らかの異常が起こっているということになります。過剰症についてはあまり報告例がないようです。稀にみる症状としては、浮腫(むくみ)や脈拍の増加、神経過敏などがあります。
ビタミンB1は水溶性のビタミンです。そのため体内に貯蔵されることがないので、毎日ビタミンB1を含む食品、食べ物を摂取する必要があります。ビタミンB1は豚肉に多く含まれています。夏はバテやすいですが、そんなときに豚肉を食べてみると、夏バテ防止にも効果を発揮してくれます。他の食品、食べ物としては、穀類に多く含まれるようです。玄米やライ麦、オートミールなどの食品、食べ物があります。ほとんどの野菜などにもビタミンB1は含まれています。ビタミンB1が含まれている食品、食べ物はけっこうあります。毎日摂取することが望ましいビタミンB1ですから、いろいろな食品、食べ物の中から選び、組み合わせを考えながら、健康にもよく美味しい料理を是非作ってみてください。
ビタミンB2はリボフラミンです。ビタミンB2も水溶性のビタミンですので、毎日摂取することが望ましいビタミンです。そして、ビタミンB2は主に皮膚や粘膜の健康維持や成長に効果を発揮します。肌トラブルを防ぎ、口や目、鼻などの粘膜を守る効果があります。細胞、エネルギーの再生、代謝などを促進する働きがあるため、ビタミンB2の効果はとても大切です。
ビタミンB2は皮膚や粘膜を健康に保つために効果を発揮しますから、それが不足してしまうと、皮膚が荒れてしまったり口角がただれてしまったりというトラブルを起こします。目の場合には、角膜炎や充血などの症状が現れる可能性があります。過剰摂取した場合の症状はあまり報告例がありませんが、かゆみやちくちくした痛み、しびれや灼熱感などが現れたりします。
ビタミンB2が多く含まれる食品、食べ物は、いろいろあります。レバーなどの肉や魚類、乳製品など幅広く含まれています。魚類ではししゃもや鯖、いわしなどの食品、食べ物、乳製品ではミルクやチーズ、ヨーグルトなどの食品、食べ物にビタミンB2は含まれています。もちろん野菜にもビタミンB2は多いですよ。特に緑黄色野菜に多くみられます。ビタミンB1同様に、いろいろな食品や食べ物に含まれるので、ちょっとした組み合わせの工夫で美味しく、それでいて効率のよい食べ方ができると思います。お酒を飲むのが好きな人に気をつけて欲しいことがあります。それは、アルコールはビタミンB2の吸収を妨げてしまうため、普通よりも多くビタミンB2を摂取するようにして欲しいということです。毎日のようにお酒を飲むような人は、食品、食べ物からだけのビタミンB2摂取に頼らず、サプリメントなどのビタミン剤からも摂取することをお勧めします。また、抗がん剤などの治療を受けている人は、ビタミンB2をたくさん摂取すると抗がん剤の効果が薄れるということがあるようです。ビタミンが身体にいいからと言って、ビタミンB2を多量に飲んでしまうと、抗がん剤治療にはよい効果を招きませんので注意が必要です。
口内炎の原因はビタミンB2が関係している。口内炎は放っておいてもしばらく経てば自然に治りますが、早く治したいときには、ビタミンB2を意識的に摂取することで効果があります。ビタミンB2は、皮膚や粘膜の成長を促す働きを持っているため、口内炎で炎症が起こっている粘膜を正常へと戻してくれるのです。口内炎を治すこともそうですが、口内炎を作らないためにも、ビタミンB2は大切なビタミンのひとつです。口内炎以外にも、肌や唇がカサカサ乾燥したり、目が充血したりという症状も予防してくれるビタミンです。
ビタミンB6も水溶性のビタミンです。ビタミンB6はアミノ酸の代謝に効果を発揮するビタミンです。アミノ酸がエネルギーに変換されたり、アミノ酸を作り出すという効果があります。他にも、抗体、赤血球を作ったりする働きもあり、アレルギー予防の効果もあります。免疫機能を正常に保つ効果もあり、丈夫な身体を作ってくれます。髪の毛や肌を健康に保ってくれる効果もあり、ビタミンB6は非常に大切な役割を持つビタミンです。糖尿病を持っている人で注意しなければいけないことがひとつあります。ビタミンB6はインスリンの合成にも効果を発揮します。そのため、ビタミンB6をたくさん摂取していると、治療として使用するインスリンやインスリンの分泌促進薬などの量と、身体が必要とするインスリンの量がかみ合わず、低血糖をおこしてしまう危険性があります。ビタミンB6の摂取については、主治医とよく相談しなければいけません。
ビタミンB6は腸内でも作られるため、あまり欠乏症になることはありませんが、様々な効果を持つビタミンですから、それが不足するといろいろな症状が出てきます。皮膚の炎症などが頻繁に起こったり、抜け毛の原因となることもあります。風邪をひきやすくなったり、貧血に悩まされることもあります。過剰症では、神経系に不調が起こってきます。手足のしびれや痛み、不眠などの症状が現れてきます。
ビタミンB6は、マグロやカツオなどの魚類や鶏肉などの肉類の食品、食べ物にも多く含まれていますが、他には果物に多くみられます。バナナやメロンなどの食品、食べ物にビタミンB6は多く、じゃがいも、キャベツ、アボガドなどの野菜にも含まれています。野菜や果物は冷凍保存などをしてしまったりすると、その効果が落ちてしまいますので、できることならこれらの食品、食べ物はフレッシュな状態で摂取することをお勧めします。
ビタミンB12は水溶性のビタミンですが、体内に貯蔵することができます。約3年はこの蓄えで身体はやっていくことが可能です。ビタミンB12の効果は、主に血液と神経にみられます。ビタミンB12と葉酸を一緒に摂取することで、造血の効果があります。また、神経細胞内の脂質、たんぱく質、核酸の合成を助け、神経系の健康を保つことに効果があります。また、胃である因子と結合し、腸から吸収されます。そのため、胃の切除手術を受けた人は注射などでビタミンB12を補う必要があります。そのような手術を行っていなくても、吸収までに時間がかかるのと、腸からの吸収があまり効果的ではないのとで、ビタミンB12を急に要するときには注射で投与することが普通です。
ビタミンB12が不足すると貧血を招きます。この場合の貧血は、悪性貧血と呼ばれます。貧血にもいろいろと種類があるのですが、悪性貧血はビタミンB12が不足することで、一般の貧血症状(めまい、たちくらみ、動悸など)に加えて、神経症状(手足のしびれ、ふるえ、記憶障害、意識消失など)、消化器症状(食欲不振、舌の炎症など)が起こります。名まえに「悪性」と付いているので、とても深刻な症状のように思われますが、ビタミンB12を投与すれば簡単にその効果を発揮し、治すことができますので心配はいりません。過剰に摂取してしまったときに起こる症状は、報告例が少ないため、あまり心配はいらないようです。
ビタミンB12は動物性の食品、食べ物に含まれています。そのため、食物性の食品、食べ物からはほとんど摂取することが不可能です。ということは、ビタミンがたくさん詰まっていそうな野菜からは摂取できないということになります。そのため、野菜が大好きな人や野菜ダイエットをしている人は間違いなくビタミンB12が不足していると言えます。野菜以外で、ビタミンB12が多く含まれている食品、食べ物は、肉類、魚介類、卵・乳類です。野菜中心の食生活の人は、ビタミンB12のサプリメントなどから摂取すればいいのですが、ここでひとつ知っておいて欲しいことがあります。ビタミンB12は胃から吸収されないので、小腸で吸収されるようになっているタイプのものか、舌下錠タイプのサプリメントを選ぶ必要があります。その方が効率的に吸収され、不足したビタミンB12の補充も簡単にできると思います。また、カルシウムと一緒に摂取すると吸収がよくなるという話も聞きますから、食品、食べ物の組み合わせを考えて調理するようにしましょう。
ビタミンB2が多く含まれる食材には、「ししゃも、カレイ、たまご、豚レバー、納豆、チーズ」などがあります。朝食は、納豆にたまご、チーズを入れて、ご飯や味噌汁にかけてみたり、昼食には、カレイの煮物などやわらかいものをおかずにしてみたり、夕食は肉料理にしてみたり。限られた食材の中でもこれだけメニューを考えることができます。
ビタミンCの働きと効果
ビタミンCは美容に効果があることで有名です。ビタミンCはコラーゲンの生成や維持に関係しているビタミンなので、女性には特に効果的なものです。また、鉄の吸収を助けるため、貧血になりやすい女性にとって、これまた大事な効果を持つビタミンなのです。風邪を引いてしまったときなどは、ビタミンCを多く摂取することで早く治すことができます。ビタミンCは免疫機能を高める働きがあるため、風邪などを早く治すことに加えて、予防効果もあります。発癌防止にも効果のあるビタミンとしても知られています。
ビタミンCが不足すると、風邪を引きやすくなったり、ちょっとした切り傷を負ったときになかなか血が止まらない、いつまでも傷口がじくじくしているという症状が見られます。ビタミンCには毛細血管や歯などを健康に保つ役割もあるため、不足すると歯茎から出血したり歯周病になってしまうこともあります。貧血がみられる場合には、ビタミンC不足が原因の可能性もあります。
ビタミンCをちょっと多く摂取したくらいでは、重大な問題が発生することはほとんどありませんが、ビタミンCを過剰に取りすぎてしまうと下痢や頻尿になる可能性もあります。その際にはビタミンCの量を少し減らしてみましょう。また、尿酸結石を作ってしまうおそれもあります。しかし、これについてはビタミンB6やカルシウム、たっぷりの水を毎日摂取していれば防ぐことができます。
ビタミンCは野菜に多く含まれています。小松菜、レンコン、じゃがいも、ピーマン、トマトなどの食品、食べ物に多いので、サラダとして摂取すれば、毎日無理なくビタミンCを摂ることができます。ビタミンCが多い食品、食べ物は野菜だけではありません。果物にもたくさんビタミンCが含まれています。イチゴやみかん、はっさく、オレンジなどの食品、食べ物にもビタミンCは多いので、野菜があまり好きではない人は、果物をちょこちょこ食べるようにしてみてはどうでしょうか。
ビタミンCは水溶性ビタミンです。そのため食品、食べ物を調理する際に茹でたりすると、せっかくのビタミンは流れ出てしまいます。サラダなどの場合には、温野菜としてではなくそのままドレッシングなどをかけて食べてみてはいかがでしょう。熱を通したとしても、茹で汁も活用するなどして食品、食べ物に含まれていたビタミンCを無駄にしないようにすることが大切です。また、加熱することでビタミンCが減少します。そのため、ビタミンCを含む食品、食べ物を多く摂取できているようでも、案外取れていないこともあります。身体に余分なビタミンCは排出されるので、多めに摂取することをお勧めします。
馬鈴薯は加熱してもビタミンCが壊れにくいです。ビタミンCは高い効果を持っているのに、酸化しやすくとても不安定なビタミンです。このビタミンCを安定化したものがビタミンC誘導体と言います。ビタミンC誘導体は、特に皮膚科での活躍が目立っています。ビタミンCは吸収されてもすぐに排泄されてしまうものですので、ビタミンC誘導体を取り入れて、より多くのビタミンC効果を発揮させるにこしたことはありません。ビタミンC誘導体が含まれているサプリメントなどのビタミン剤は、たくさん販売されています。錠剤のものから粉末状のもの、ドリンクタイプなどいろいろあるようです。摂取するものだけでなく、肌に塗布するタイプ(化粧水、美容液、軟膏など)もあり、女性には必見です。また、ビタミンC誘導体は自然のものではなく、ビタミンCを改良して作られたものなので、野菜や肉などの食品や食べ物などから摂取することはできません。食品や食べ物から摂取できるのは、ビタミンCだけです。
ビタミンDの働きと効果
ビタミンDは骨の成長と健康維持には欠かせないビタミンです。骨と言うと、カルシウムが一番に思いつくかと思いますが、カルシウムだけ摂取していても骨の健康を保つことはできません。そこでビタミンDの出番です。ビタミンDはカルシウムを吸収、沈着させる効果があるのです。
ビタミンDが不足すると、骨粗しょう症、骨軟化症のように、骨に影響してきます。骨粗しょう症などは、高齢の人だけが心配すればいいものだと思われてきましたが、最近では若い女性にも増えてきているため要注意です。また、虫歯が悪化することもあり、歯がぼろぼろになってしまったりします。小さな子どもなどでビタミンDが不足してしまうと、骨の発達がうまくいかず、成長が遅れてしまうこともあります。ビタミンDの過剰摂取は、吐気や嘔吐、口の渇きなどの症状を引き起こします。このような症状は異常を感じたら摂取量を調節すればいいので心配いりません。しかし、自覚できないものとして、血管や肝臓、肺などの臓器にカルシウムが異常に沈着してしまうという現象もあります。そのため、不快感があったのでビタミンDの摂取量を抑えようと言うのではなく、できることなら自分がどれくらい一日にビタミンDを摂取しているのかを知り、食事をする必要があります。
ビタミンDが多い食品、食べ物は、主に魚類です。鮭、カレイ、カジキ、いわし、マグロなどの食品、食べ物に多いようです。魚類以外の食品、食べ物では、ミルクなどの乳製品があります。野菜、果物には残念ながらあまり含まれていません。他のビタミンは野菜などから摂取し、ビタミンDは主食としてお夕飯にでも食べてみたらどうでしょうか。また、このような食品や食べ物を摂取すること以外で、ビタミンDは体内でも作られます。この場合は、太陽光線が重要になります。と言うのも、体内でビタミンDが作られるには、太陽からの紫外線が皮膚の脂肪に働きかける必要があるからです。「光合成」という言葉がありますが、植物だけでなく、人間も日光にあたってビタミンDを作り出し、健康な骨を発達・成長させるのです。ビタミンAの吸収を助ける効果もあるため、ビタミン同士の組み合わせも考えるとより効果的だと思います。
ビタミンDにはいくつかの種類があります。ビタミンD2~7まで存在しており、効果があるのはビタミンD2、ビタミンD3です。
ビタミンD3は、骨を丈夫にしてくれるビタミンです。骨の発達・成長にはカルシウムなどの摂取が効果的と知られていますが、実際にはカルシウムだけでは骨は丈夫になってくれません。だからと言って、カルシウムは骨とは無関係かと言うとそうではなく、カルシウムとビタミンD3の力が揃ってはじめて効果が現れるということなのです。カルシウム自体は腸での吸収がとても難しい物質です。そこで、カルシウムはたんぱく質と結びついて吸収しやすい形になります。このときにビタミンD3が必要になってくるのです。他にも、ビタミンD3の効果は存在します。カルシウムは全体の99%は骨にありますが、残りの1%は血液、筋肉中に存在しています。これは、食事などで体内に摂取されたカルシウム量が少ないときに、ビタミンD3の効果で骨からカルシウムを取り出し、血液や筋肉中のカルシウムの割合が常に1%を保っていられるようにしているのです。全身のバランスを取るためにもビタミンD3は効果を発揮してくれているのです。
ビタミンD3が不足すると、骨粗しょう症などの状態に陥ってしまいます。不規則な生活習慣を送っている女性が急増中の現在では、骨粗しょう症などという症状も珍しいものではなくなりました。また、子どもの頃に必要量のビタミンDがしっかり摂れていないと、骨の成長にも悪影響を与えます。このように、子どもから大人、高齢の人にまで、ビタミンDには大切な効果があるビタミンなのです。
ビタミンD3が含まれる食品、食べ物は動物性のものです。動物性の食品、食べ物には、魚類や卵類があります。魚類の中でも鮭、しらす、カレイ、いわし、にしん、肝油などの食品、食べ物がビタミンD3の宝庫のようです。肉類も大切な栄養素を含む食品、食べ物ですが、魚も同じくらい健康のためには欠かせないものなので、好き嫌いをせずに食べるようにしましょう。ちなみに、ビタミンD2は、植物性の食品や食べ物などに多く含まれています。
ビタミンEの働きと効果
ビタミンEは老化を防ぐビタミンとして有名です。ビタミンEには、身体に無数に存在する細胞の膜(細胞膜)が酸化するのを防ぐ効果があります。細胞が酸化すると老化につながるので、ビタミンEをとることで若々しくいられるということになります。また、ビタミンEには、血液をサラサラにする効果もあり、動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞などを予防する効果もあります。他にも、筋肉の硬直をやわらげたり、生殖機能を正常に保つ効果もあるとされていて、とても大切なビタミンのひとつです。
ビタミンEが不足すると、身体全体の老化が進みます。動脈硬化が進んだり、手足の痙攣が起こったり、妊娠中の女性には流産の危険性もあります。また、赤血球が破壊され、貧血を引き起こします。老化が進むことで、身体の免疫力も下がり、ちょっとしたことで風邪をひきやすくなったり、こじらせたりするようになります。老化と言っても、お肌だけの老化ではなく、全身に影響してきますので、ビタミンEを含んだ食品をたくさん摂取し、その効果でいきいきとした身体を保持していくことが大切です。一方、ビタミンEを過剰に摂取すると体内に蓄積されますが、特に問題となる症状はあまり見られないようです。
ビタミンEが豊富な食品には、大豆、小麦、たまご、ほうれん草、さつまいも、かぼちゃなどがあります。穀物系や緑黄色野菜の食品、食べ物に多くみられるようです。そのため、これらの野菜の煮物などを作れば必然的にビタミンEが摂れるのではないかと思います。野菜以外にも、植物油などにもビタミンEは含まれていますので、かぼちゃやさつまいもなどの野菜の食品、食べ物を、この植物油で炒めたりすれば、より多くのビタミンEを取り入れることができるのではないでしょうか。また、鰻は疲労回復や美容に効果があると聞きますよね。鰻もビタミンEを多く含んでいる食品、食べ物なのです。
ビタミンFの働きと効果
ビタミンFは必須脂肪酸のことを言います。一日の必要量についても、他のビタミンは微量でいいのですが、ビタミンFはたくさんの量が必要とされています。そのため、ビタミンFとして呼ばれるよりも、必須脂肪酸などの言葉で呼ばれる方が多くなってきているのです。必須脂肪酸もといビタミンFには、不飽和脂肪酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸などがあります。その効果はいろいろあり、血圧や血糖値を下げたり、動脈硬化を防ぐなどの効果が見られます。また、細胞の成長を助ける効果もあるため、健康維持にも役立ちます。
ビタミンFが不足すると、皮膚や髪が不健康な状態になってしまいます。結果、湿疹ができてしまったり炎症を起こしてしまいます。フケや抜け毛の原因となることもあります。また、細胞の成長が妨げられるため、成長停止や浮腫など全身に影響がでてきます。だからと言って過剰摂取すると、体重増加に繋がったり、健康を害する危険があるため注意が必要です。
ビタミンFが多く含まれているのは油です。それも、植物油に限ります。油以外の食品、食べ物では、クルミ、アーモンド、アボガド、ピーナッツなどの食品、食べ物にビタミンFが豊富に含まれていいます。野菜や果物にはビタミンFは含まれていません。ビタミンは野菜や果物に多いと思い込みやすいので気をつけましょう。飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸が1:2の割合で摂取された場合、不飽和脂肪酸は飽和脂肪酸の燃焼を助けるという効果があります。そのため、飽和脂肪酸を含む食品、食べ物を摂取したときは、不飽和脂肪酸(ビタミンF)を少し多めに摂るようにしてみてはいかがでしょうか。また、ビタミンEを含む食品、食べ物と一緒にビタミンFを摂取すると吸収がよくなります。
ビタミンFは、レシピと言うよりも、まずは炒め物をするときなどに使う油を植物性のものにしていくようにしてみてはどうでしょうか。また、肉や魚からでる動物性の油をカットして調理するなど、いつもの料理に一手間かけて、工夫してみることも大切だと思います。
ビタミンHの働きと効果
ビタミンHとは、ビオチンのことで、水溶性ビタミンのひとつです。ビタミンHは、ビタミンCの合成や、糖質・脂肪・たんぱく質の代謝に必要なものです。ビタミンHの主な効果としては、皮膚の健康を保ったり、筋肉痛を和らげたりすることが挙げられます。他にも、髪の毛のトラブルに大きな効果を見せてくれますよ。白髪になるのを防いだり、抜けにくい髪の毛を作ったりと、髪の毛で悩んでいる人にはとても嬉しい効果を持つビタミンです。先にも言いましたが、ビタミンHはビオチンとも呼ばれます。一般的にはビオチンという名称の方が浸透しているため、ビタミンHの効果などをもっと知りたい人は「ビオチン」で調べてみることをお勧めします。現在ではビオチンはビタミンB群に属することが判明したため、ビタミンB7として分類されている場合もあります。
ビタミンHが不足すると、皮膚に影響がでてきます。湿疹ができてしまったり、脱毛などで悩まされるようになってきます。代謝障害を起こし、全身の不調や倦怠感などを感じることもあります。何もやる気がしない、食欲もないというような、うつ症状を引き起こすこともありますので注意が必要です。過剰症については、あまり心配はないようです。
ビタミンHは、野菜などの食品、食べ物よりもレバーなどの肉類、ピーナッツやバター、クルミ、大豆、卵黄などの食品、食べ物に多く含まれています。ビール酵母なんかにもビタミンHは豊富です。ビタミンをたくさん摂るには野菜!野菜!と思っている人は、毎日の食事も野菜などの食べ物中心のメニューになってしまいがちです。しかし、このような野菜以外の食品や食べ物にもビタミンHは多く含まれていますので、やはり偏った食事をせず、バランスよく何でも食べることが大切だと思います。
ビタミンKの働きと効果
ビタミンKの効果の中で、最も重要なのは、血液凝固に関係するということです。出血が止まるのは、血液中に存在するプロトロンビンという物質があるからで、このプロトロンビンは、ビタミンKが不足していると作られません。また、ビタミンKの効果はそれだけではなく、骨にも関係しています。骨に関係の深い栄養素は、ビタミンDやカルシウムだけと思われがちですが、ビタミンKの効果もとても重要です。骨を丈夫にする効果があり、骨からカルシウムが流出するのを防ぎます。カルシウムが骨に取り込まれるときにも必要なビタミンです。ビタミンKは実は体内でも作られます。腸内で細菌によって作られるため、経口からたくさんビタミンKを摂取しなくても十分足りてしまいます。しかし、抗生剤を長く投与している人の場合は、ビタミンKが不足してしまうことがあるので注意が必要です。
ビタミンKには出血を止める効果がありますので、ビタミンKが不足すると、まず血が止まりにくくなります。切り傷をしたり鼻血が出てしまったときに、いつまでも止まらず、ダラダラと出血してしまいます。小さな怪我ならまだいいのですが、交通事故などで大きな怪我をしてしまったりしたときには、出血が止まらないという事態は致命的になりかねないため、甘く考えるのはよくありません。また、骨を丈夫にする効果がビタミンKにあるため、不足することで骨がもろくなり骨折しやすくなったりもします。逆にビタミンKを過剰に摂取してしまうと、吐気、嘔吐、息苦しさ、黄疸などの症状が現れてきます。
ビタミンKは緑色野菜に多く含まれています。野菜以外の食品では、納豆が有名です。卵黄などの食品にも多く含まれていますので、納豆にかけて食べたりすれば簡単にビタミンKを摂取できますよ。また、ビタミンEの多い食べ物をたくさん摂取すると、ビタミンKの吸収が妨げられますので、食べ物を選ぶ時には注意が必要です。
ビタミンPの働きと効果
ビタミンPはビタミンCが適切に機能することを助ける効果があります。ビタミンPには毛細血管を強化する効果があり、出血を防ぎます。また、細菌が体内に侵入するのを防ぎ、免疫力を高めて風邪を引きにくくする効果もあります。ビタミンPはビタミンの一種というより、ビタミンの効果を助けるものなのです。
ビタミンPが不足すると、毛細血管が弱くなってしまうので、出血しやすくなります。免疫力が低下し、風邪を引きやすくなってしまったりと、ビタミンCの欠乏症と同様の症状が現れます。逆に過剰摂取してしまった場合ですが、これもビタミンCと同じくあまり心配する必要はありません。下痢、頻尿などの不快症状が現れることもありますが、そのときには、ビタミンPを摂取することをしばらく中止するようにして様子を見るようにしましょう。
ビタミンPという言葉はあまり聞くことがありませんが、フラボノイドという言葉なら馴染みが深いのではないでしょうか。フラボノイドは、ビタミンPの中に含まれる物質のひとつで、柑橘系の食品、食べ物に多く含まれています。柑橘系というわけなので、野菜を摂るよりも果物を多く摂ったほうがビタミンPは摂取しやすいでしょう。レモン、オレンジ、みかん、さくらんぼなどの食品、食べ物に多く含まれています。果物や野菜以外の食品、食べ物では、お蕎麦にも多いようです。ビタミンというと、どうしても野菜や果物などの食品、食べ物に多いイメージですが、お蕎麦の中のそば粉にもビタミンPは多く含まれているのです。お蕎麦のように、一見ビタミンなんて含まれていなそうな食品、食べ物も、実はビタミンの宝庫であることを忘れないようにしておきましょう。
ビタミンは、水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンに大きく分けることができます。読んで字の如くなのですが、水溶性ビタミンは水に溶けやすいビタミンを言い、脂溶性ビタミンは油に溶けるビタミンのことを言います。そのため、脂溶性ビタミンを摂取するときには、炒め物などで油と絡めて調理すると吸収がよくなります。一方で、水溶性ビタミンは、茹でたりすることでビタミンが外に出ていってしまうため、茹で汁を捨てずに調理に利用することをお勧めします。
水溶性ビタミンには、ビタミンB1、B2、B6、B12、C、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンがあります。これらのビタミンは、種類が豊富なこともあり、バランスの取れた食事を日常から心がけている人は適度に摂ることができています。水に溶けやすいということで、調理方法によってはほとんど摂取できないというデメリットもありますが、よい点もあります。ビタミンというものは、過剰に摂取してしまうと、身体に悪影響を与えてしまうものなので、取り過ぎ厳禁な栄養素です。しかし、水溶性ビタミンの場合、摂取し過ぎた余分なビタミンは、水に溶けて身体の外に排出されます。そのため、たくさん水溶性ビタミンを摂取したからといっても、簡単にビタミン摂取過剰症状になってしまうことはありません。
脂溶性ビタミンには、ビタミンA、D、E、F、Kがあります。水溶性ビタミンと比較すると種類が少ないのが特徴です。それ故、不足しがちになってしまうのではないかと思われますが、脂溶性ビタミンは体内に蓄積されるので、多少不足しても蓄積分でまかなえるようです。しかし、体外に排出されにくい脂溶性ビタミンというものは、摂取しすぎてしまうと身体に不調をもたらします。そのため、たくさん摂取しておけば、取りだめができるなどと考えてはいけません。また、脂溶性ビタミンは油と一緒に摂取しないとなかなか吸収されないものです。ダイエットなどをしていて、油分を抑えた食事をしていると、適度に脂溶性ビタミンを取っていると思っていても、ほとんど身体に吸収されていないこともあるので、注意が必要です。
水溶性ビタミンには、ビタミンB1・B2・B6・B12・C・ナイアシン・パントテン酸・葉酸・ビオチンが、脂溶性ビタミンには、ビタミンA・D・E・F・Kが該当します。
脂溶性ビタミンというものは、過剰に摂取してもいらない分が尿中に排出されることがないため、身体にどんどん溜まっていきます。そのため、サプリメントなどで必要量を超えたビタミンを毎日摂取していると簡単にビタミン過剰症状が現れてしまいます。一日に摂取していいビタミンの量をしっかり把握してサプリメントは飲まなければいけません。たくさんとればいいというものではないのです。ビタミン不足によるビタミン欠乏症だけではなく、この過剰症についても知っておく必要があります。